安産型とは?安産型の人は決まっている?今からできることを頑張ろう。【看護師が解説】

安産型という言葉を聞いたことがありますか。

安産体形のことで、以前はよく使われていた言葉です。

昔ほどではないものの、今でも安産型という言葉は聞きますよね。

安産型とはどのようなことでしょうか。

妊娠中の方が、安産を目指すにはどのようにしたら良いのでしょうか。

今回は看護師で3人の小さい子の母でもある筆者が解説します。

安産型とは?

現在では、安産型とはどのように考えられているのでしょうか。

安産型とはどのような体形?

安産型とは、簡単にいうとお尻が大きい女性のことです。

お尻が大きいと、骨盤も大きいことが多く、骨盤が大きければ骨産道という赤ちゃんの通り道も大きいことが多いので、赤ちゃんがスムーズに出てくれば安産になりやすいです。

しかし、お尻が大きいと必ず骨盤が大きいというわけではなく、骨盤が大きければ必ず安産になるわけではなるわけでもありません。

昔は「安産型」とよく言われていたのはなぜ?

昔は現在ほど医学が発達しておらず、出産で命を落とす女性も珍しくありませんでした。

そのため、今よりも安産体形であることが重要でした。

もちろん、骨盤が大きいだけが安産の条件ではないですが、見た目にもわかりやすい特徴であるため「あの人は安産型である」など言われてきたのでしょう。

安産型に医学的根拠はあるか?

では、安産型に医学的根拠はあるのでしょうか。

安産型である場合、赤ちゃんがスムーズに下りてくる道が確保されているという意味では、根拠があるように感じますよね。

安産とは?

そもそも安産という言葉は、赤ちゃんが無事にスムーズに生まれてくることで、医学的な言葉ではありません。

また、安産の定義もありません。

安産とは母親からすると、痛みも軽くスムーズな出産をイメージするかもしますよね。

初産の場合は、正常でも半日以上かかることも多く、苦しかった記憶が強く、難産な気分だったけど、助産師さんから「安産でしたね」と言われて驚いた記憶のある方もいるでしょう。

安産型に医学的根拠は?

安産という言葉は医学的な言葉ではないため、もちろん、安産型にも医学的根拠はありません。

しかも、パッと見でお尻が大きい人が必ず骨盤が大きいわけではなく、安産になるためには骨盤の大きさだけでなく、様々なことが関係してくるので、医学的根拠がないのがわかりますね。

安産型になる条件とは?

「安産型だね」と言われるとお尻が大きいと言われたようで、ムッとした経験がある方もいるかもしれません。

しかし、お尻が大きいだけが安産の条件ではないですし、妊娠中の方は、安産のために安産型を目指している方もいるでしょう。

どのような場合、安産型になるのでしょうか。

安産型と言われる条件をあげてみますね。

標準体型である

安産型というと、しっかりした体格の女性をイメージするでしょう。

妊娠中に痩せすぎも良くありませんが、太ってしまうと、産道にも脂肪がついて赤ちゃんが通りにくくなってしまい、難産になる可能性があります。

また、肥満は妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群などのリスクもあるので、妊娠中、適正な体重をキープするようにしましょう。

痩せすぎの場合も、体が冷える、ホルモンバランスが乱れてしまうことがあり、標準体型が一番です。

適度な運動をしている

適度な運動は、体重管理にも役立ちます。

また、運動により筋力がつき、腹筋がつけば出産の時に赤ちゃんを押し出す力になります。

どの程度運動するかは医師と相談し、妊娠経過が順調な場合は安産のために運動をしてみましょう。

冷え性ではない

体が冷えると血行も悪くなります。

冷えたことにより筋肉が硬くなると、子宮口の開きも悪くなる可能性があり、陣痛も強くならず、難産になることも。

また自律神経のバランスを崩しますし、前期破水のリスクもあがるため、体は冷やさないようにしましょう。

体が柔らかい

出産は大きく足を開いて行うので、体の柔らかさも大切。

十分に足を開けないと、うまく力がはいらず、赤ちゃんも出てきにくいです。

また、体が柔らかい方は、靭帯も柔らかいことが多く、出産時に骨盤も開きやすくなります。

ダイエットはいいの?

ダイエットというと、体重を減らすイメージがありますよね。

妊娠中のダイエットは、体重を減らすのが目的ではなく、妊娠出産が無事にできるように、体重を増やしすぎないよう健康的に体重をコントロールすることです。

妊娠中、正しく体重管理をしていくのは良いことです。

しかし、過度なダイエットで体重を減らそうとすると、赤ちゃんへの影響や、母体も貧血になるなど悪影響がありますので、無理なダイエットはやめましょう。

骨盤矯正ってどう?安産型の骨盤って?

安産には骨盤が重要な役割を果たすことはお伝えしました。

骨盤とは、ご存知の通り腰部分の骨で、全身を支える重要なものです。

妊娠中は大きくなった子宮を支える役割もあります。

具体的には、どのような骨盤が良いのでしょうか。

どのような骨盤が安産になりやすいの?

赤ちゃんは、骨盤の真ん中にある骨産道を通り生まれてくるので、ある程度、骨盤が大きいと安産になりやすいです。

もちろん、安産の条件は骨盤の大きさだけではないことをご承知おきください。

また、骨盤が狭い人でも、多くの方は、出産が近づくと骨盤が広がってきます。

骨盤矯正ってどうなの?

どちらかというと、骨盤矯正は産後に行うイメージですよね。

「出産で歪んでしまった骨盤を産後に元に戻しましょう」という宣伝文句はよく聞きます。

妊娠出産などで開いた骨盤が、ずれてしまうことを歪むと表現しています。

骨盤という骨そのものが歪むのではありません。

また、骨盤矯正は必ずしなければならないものでは、ありません。

もちろん、正しい位置に戻るのは大切ですが、運動やストレッチで戻ることもあります。

妊娠中に骨盤矯正はできるの?

妊娠中の骨盤矯正を宣伝しているところは多くあります。

骨盤を正しく安定させることにより、腰痛を軽減し、安産型の骨盤に近づけることもあるので、良い側面もあります。

しかし、妊娠中の施術に慣れていない施設もあり、妊娠中に骨盤矯正を行いたい場合は、安心できる施設を探しましょう。

合併症があると、施術できない場合もあるので、事前に医師に確認してからの方が安心ですね。

骨盤がずれる原因は?

妊娠中、大きくなった子宮を骨盤で支え、出産に向けて骨盤は開いていくので、産後に左右のバランス良く戻らなかった場合、骨盤にずれが生じます。

妊娠中は、骨盤を支える筋力も低下するので、ずれを引き起こしやすいです。

また、妊娠出産がなくとも、姿勢が悪かったり、デスクワークばかりだったり、運動不足が続くと、骨盤周囲の筋力が低下し、骨盤のずれにつながります。

安産になりやすい骨盤になるには?

もちろん、生まれつきの骨盤の大きさなども関係するので、努力だけでどうにかなるものではありません。

それでも、出産時に骨盤を開きやすく、赤ちゃんが通りやすくすることにより安産につながります。

ずれたままの骨盤だと、出産時に赤ちゃんも回りにくくなります。

出産に備えて、開きやすい骨盤にするのも大切ですが、骨盤を支える筋力がないと赤ちゃんを支えるのが難しくなります。

ストレッチなどにより、骨盤のずれを予防し、適度な運動で筋力も維持できるようにしましょう。

安産になるためにできること

では、安産になるためには何ができるでしょうか。

妊娠前からやっておいた方が良いことはたくさんあります。

妊娠前から出来ることを紹介しますね。

適度に運動

妊娠してからは、激しい運動や体重を減らすようなダイエットはなかなかできません。

特に腹筋は、出産時に大切な筋肉ですが、妊娠中には筋力が落ちやすいですし、腹筋をつける運動も妊娠中に不可能ではないですが、妊娠前のようにはいきません。

腹筋に限りませんが、全身の筋力をつけておくことも重要です。

また、妊娠中は体重を落とすダイエットは難しくなるので、太り気味である場合、適正体重まで体重を落とすことも大切。

産道に脂肪がついた状態だと難産にもなりやすいため、正しいダイエット方法で脂肪を落とし健康的になりましょう。

体を柔らかくする

出産は、足を大きく開いた状態で行うので、股関節が柔らかいのが重要です。

また、産道の筋肉が柔らかくなれば、赤ちゃんも通りやすくなります。

何より、骨盤も開きやすくなりますので、スムーズに赤ちゃんが出てくると安産につながりやすいです。

妊娠してからもできますが、妊娠前からやっておくと、より効果的です。

体を温める

体の冷えは、ホルモンバランスや自立神経の乱れを引き起こします。

体が冷えると、血行不良となりやすく、筋肉も硬くなってしまいます。

また、体の冷えは不妊にもつながるので、赤ちゃんを望む場合は、冷え性予防が大切。

妊娠前から、健康的な体を作っておくと安心ですね。

体重管理をする

上記の適度な運動と関係してきますね。

肥満気味だと、産道に脂肪がつきやすいだけでなく、妊娠糖尿病や妊娠高血圧症候群など合併症のリスクもあがります。

また、極端に痩せていると、赤ちゃんに栄養がいかない場合や、母体が貧血になりやすく、適正体重を維持しましょう。

妊娠してからもできること

では、安産になるために、妊娠中にできることは何があるでしょうか。

基本的には、妊娠前からできることと同じで、医師と相談のうえ妊娠中は無理をしないことが大切となってきます。

また、出産が近くなってからできることもあります。

適度な運動

妊娠前のような、激しい運動はできませんが、筋力を維持するためのウォーキングなどの運動は良いとされています。

骨盤の筋肉が鍛えられれば、子宮口が柔軟になり、子宮口も開きやすくなります。

妊娠中の運動としては、安定期などは、マタニティスイミングも有名ですよね。

なお、安静指示が出ている場合、運動はできません。

妊娠週数によってもできる運動は異なるので、自分の体調とあわせ、医師とよく相談しましょう。

柔軟体操

股関節の柔軟性はもちろんのこと、産道周囲の筋肉をほぐすことも大切です。

安産に向け、日々できる柔軟体操があります。

母親学級などでも紹介されているので、体調にあわせて取り入れてみましょう。

妊娠中は無理な動きはできませんが、最近有名なのがマタニティヨガ。

ヨガは体の柔軟性を高め、筋力の維持にも役立ちます。

気分転換にもなりますし、体調が安定している場合、ヨガに挑戦してみてはいかがでしょうか。

また、下半身だけでなく上半身のストレッチでも、血行が良くなり良い影響があります。

体重管理

妊娠中、苦労するのが体重管理かもしれません。

妊娠後、無理なダイエットはできませんが、太り過ぎず、痩せすぎず適正体重をキープするようにしましょう。

妊娠前と比べ、食欲が増したり、体重が増えやすくなるわりには、運動不足になってしまったり…。

妊娠前と比べると体重管理は難しいですが、バランス良い食生活をし、できる運動は取り入れるなどしましょう。

後期には雑巾がけ?

安産のためには雑巾がけが良い、と昔の人は言っていました。

それは雑巾がけにより、股関節が柔らかくなり、筋肉も鍛えられるからです。

都市伝説のようなことですが、理にかなっています。

また、雑巾がけをする際は、必ず膝をつくようにしましょう。

膝を上げた状態で行うと、バランスがとれず危険ですし、逆子になってしまうなどのリスクもあります。

体調が良ければ、赤ちゃんが生まれても良い頃になったら、赤ちゃんを迎えるために、室内の雑巾がけもお勧めです。

会陰マッサージ

妊娠後期に、会陰をマッサージし、お産の進行がスムーズになることを期待する方法です。

分娩中に、会陰がよく伸びれば赤ちゃんが出てきやすくなりますし、会陰切開をしなくて済めば、産後の傷の痛みも楽ですね。

しかし、自分でマッサージを行うのは、怖い…という方もいるでしょう。

しっかりマッサージをしようと思うと、最初は抵抗があるかもしれないので、最初のうちは温タオルなどで、会陰を温め、血流をよくして会陰をほぐすところからスタートするのもお勧めです。

まとめ

  • 昔よくいわれた安産型とは、お尻の大きい女性のこと。
  • お尻が大きいと骨盤が大きいことが多く、骨盤が大きいと赤ちゃんが通りやすく安産になりやすいからである。
  • しかし、お尻が大きいと必ず骨盤が大きいわけではなく、安産になるためには、他の条件も大切である。
  • 安産型にも安産にも明確な定義はなく医学的な根拠もない。
  • 他に安産になりやすい条件として、標準体型、冷え性でない、適度な運動をしている、体が柔らかいなどがある。
  • 妊娠前から、適正体重をキープし、運動など健康的な体を作ることが大切。
  • 妊娠後も、体重管理、運動、柔軟体操などにより、安産に向けた体作りができる。