妊娠中だけど、にんにくを食べてもいい?食べてもいい量や注意点は?【管理栄養士が解説】

食欲をそそる風味が魅力的なにんにくは、洋食はもちろん和食や中華などさまざまな料理に使用されています。

疲労回復滋養強壮の効果があり、刺激が強いため、なんとなく妊婦中は食べてもいいのか不安に感じる妊婦さんも多いのではないでしょうか?

今回は妊娠中はにんにくを食べてもいいのか?また食べてもいい量や注意点は?など妊婦さんがにんにくに対して抱いている疑問について詳しく解説していきます。

にんにくはどうゆう食べ物?妊娠中に食べてもいい?

結論からいうと、妊娠中でもにんにくを食べても問題はありません。

そればかりでなく、にんにくには妊婦さんにうれしい効果が期待できる栄養成分が豊富に含まれているんです。

ここではにんにくに含まれている栄養成分とその効果について解説します。

にんにくの栄養

にんにくのカロリーは100gあたり134kcal、1かけは約10gで14kcalです。

たんぱく質は100gあたり約6g、1かけ10gあたり0.6gのたんぱく質が含まれています。

たんぱく質は皮膚や筋肉、細胞組織などの素になる重要な栄養素です。

そのほかにも、ビタミンB1、B2、B6、葉酸、ビタミンC、カルシウムなど、いろいろな栄養が含まれています。

ビタミンB1

ビタミンB1は、糖質からのエネルギー生産に関与し、脳神経系の正常なはたらきを補助します。

また、皮膚や粘膜を健康に維持するはたらきがあります。

ビタミンB1が不足すると、糖質の代謝がうまくできなくなり、食欲不振や疲れやすくなったりします。

ビタミンB2

ビタミンB2は、皮膚や粘膜の健康維持を助けるはたらきをし、糖質、脂質、たんぱく質を体内でエネルギーにするなど、エネルギー生成に関わる重要なはたらきをします。

ビタミンB2が不足すると、発育や成長が阻害されるほか、口角炎、口内炎、舌炎など、皮膚や粘膜に炎症が起こりやすくなります。

ビタミンB6

ビタミンB6は、食品中のたんぱく質からのエネルギー生成に関与し、筋肉や血液をつくる手助けをします。

ビタミンB6が不足すると皮膚炎や口内炎、貧血、などが起こりやすくなります。

葉酸

葉酸はDNAの合成に関わり、妊娠中は胎児の正常な発育において大切なはたらきをします。

妊娠初期の女性が十分な葉酸を摂取することにより、二分脊椎症などの赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを低下させる効果があります。

ビタミンC

ビタミンCにはコラーゲンの生成を促すはたらきがあるため、皮膚や粘膜の健康を維持する効果があります。

また、鉄を体内に効率よく吸収させるはたらきがあるほか、強い抗酸化作用を持っているため、有害な活性酸素の生成を抑制するはたらきもあります。

カルシウム

カルシウムは、骨や歯などの素となる栄養素す。

赤ちゃんの発育する妊娠・授乳期には、目安量(1日あたり700㎎)を不足しないように摂取することが大切です。

にんにくの匂いの成分は体によい成分?!

にんにくを切ったりすりおろしたりすると、独特の匂いがしますよね?

それはにんにくに含まれるアリシンという成分です。

アリシンは、ビタミンB1が吸収されるのを補助するはたらきがあり、ビタミンB1と結合することで疲労回復や滋養強壮に効果を発揮します。

また、アリシンには強い殺菌作用があり、結核菌やブドウ球菌、赤痢菌、チフス菌などを含め、広範囲の菌に対して、抗生物質として働くことも確認されています。

にんにくを食べる前に…

にんにくは、体にいい成分が豊富に含まれているため、妊娠中でも問題なく食べることができる食材ですが、匂いが強いため、つわり中などには吐き気を催したり、気分が悪くなる妊婦さんもいます。

匂いが気にならない方は摂取しても問題はありませんが、吐き気を催しやすい妊婦さんは、調理や摂取を控えた方がよいでしょう。

にんにくを食べるときの注意点

妊娠中でも問題なく食べることのできるにんにくですが、安心して食べるためにも1日に食べてもいい量を知っておくことが大切です。

1日の目安量

にんにくの1日あたりの目安量は、一般的に生なら1片、加熱したものなら2~3片といわれています。

しかし、生のにんにくは匂いが強烈なうえに、殺菌効果などの刺激も強いため、妊娠中にはおススメできません。

にんにくを摂取する場合は、にんにくをそのまま食べるのではなく、料理のアクセントなどに用いる程度がよいでしょう。

にんにくを食べたあとに注意することは?

にんにくは刺激が強いため、少量を摂取するだけでも胃もたれや腹痛、下痢を起こす場合があります。

とくに妊娠中の体はとてもデリケートなため、にんにくを食べたあとに何かおかしいな、と感じた場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。

食べ過ぎに注意しよう!

にんにくを食べ過ぎることによっておなかの赤ちゃんに影響が出る心配はありません。

しかし、にんにくを食べ過ぎることで消化不良が起こり、胃もたれや胃痛、下痢などの胃腸障害を起こす場合があります。

また、にんにくには血液をさらさらにする溶結作用もあるため、食べ過ぎると溶結作用が強くなり、貧血症状が出ることもあり貧血気味の妊婦さんはとくに注意が必要です。

どのような調理方法がいいの?匂いを抑える調理方法は?

妊娠中に、にんにくを食べる場合の調理方法と、にんにくの匂いを抑える方法について解説します。

加熱して食べる

生のにんにくは刺激が強すぎるため、少量でも胃痛や下痢などの胃腸障害を起こすことがあります。

下痢を起こすと体内の水分が外へ出てしまい、脱水症状を引き起こす心配があります。

また、にんにくは加熱すると臭いが弱まり、香ばしい香りに変化するため食べやすくなります。

繊維に沿って切る

にんにくは、繊維に逆らって切ることにより匂い成分のアリシンが発生するため、繊維に沿ってきることで匂いの発生が抑えられます。

また、にんにくの中心にある芯はとくに匂い成分が豊富に含まれているため、取り除くことで匂いが軽減します。

食べ合わせで匂いを抑える

にんにくを食べる前に牛乳を飲むと、牛乳に含まれているたんぱく質がにんにくの匂い成分アリシンと結合し、匂いの発生が抑えれれます。

また、緑茶には口臭を予防するカテキンが含まれているため、にんにくと一緒に飲むと匂いを抑えることができます。

しかし、緑茶にはカフェインも含まれているため飲みすぎには注意しましょう。

さらにりんごに含まれているポリフェノールにも消臭作用があるため、食後のデザートにりんごを食べると口もさっぱりし、匂いも抑えることができるのでおススメです。

にんにくを適度に取り入れながらバランスのよい食事を心がけよう!

野菜

にんにくには妊婦さんにはうれしい栄養素が豊富に含まれているため、つわり症状がひどくない場合には食べても問題はありません。

疲労回復効果も期待できるため、免疫力が低下し、風邪などをひきやすい妊婦さんにはうれしいですよね。

しかし、食べ過ぎると胃腸障害や貧血などが起こる場合があるため、適正量を守りましょう。

妊娠中は、妊娠前と食の好みが変わることがあるため、食べるものにも偏りが出てきやすくなります。

妊娠中のママの食事はダイレクトにおなかの赤ちゃんに届くため、できる限りバランスのよい食事を心がけ、健康なマタニティーライフを送りましょう。