妊娠中にシナモンを食べても大丈夫?胎児に及ぼす影響は?【管理栄養士が解説】

独特の甘い香りで食欲を促進させてくれるシナモンは、スパイスの一種として、お菓子やパン、ドリンクなどのアクセントに使用されることも多く、好きな人も多いのではないでしょうか。

さらに近年では、シナモンにダイエット効果や毛細血管の強化作用があるという話がテレビで放映されたため、サプリメントとして摂取する人も増えてきました。

しかし、妊婦さんはシナモンをあまり摂取しない方がよいという噂もあります。

今回はシナモンが持つ効果などについてお話するとともに、妊婦さんがシナモンを摂取しないようがよいという噂の真偽について解説します。

シナモンとはどうゆう食べ物?妊娠中に摂取してもよい?

シナモンの成分

シナモンは香辛料として昔数千年以上も昔から使用されており、日本には8世紀頃に中国から遣唐使によって伝えられたといわれています。

シナモンの主な成分はビタミンB1、B2、ナイアシン、カルシウムなどのほか、マグネシウムや鉄、亜鉛といったミネラルも豊富に含んでいます。

また、別名「桂皮」として生薬にも使用されており、免疫力回復、整腸、血液循環の改善などの効果があります。

また、その香りにはリラックス効果も期待できます。

しかし、妊娠初期などの悪阻がひどい時期には、その香りを受け付けないという方もいるため、使用する際には、事前にシナモンの香りに抵抗がないか確認してから使用するほうが無難でしょう。

妊娠中に摂取してもよい?

妊娠中の食事で注意することは以下の3つに分類されます。

  1. 食べてはいけないもの
  2. 食べる量に注意が必要なもの
  3. 食べ方に注意が必要なもの

シナモンは、このなかでも「食べる量に注意が必要なもの」に分類されます。

香り付け程度のスパイスとして使用されている量であれば、問題はありませんが、サプリメントとして大量に摂取すると健康被害を引き起こす可能性があります。

シナモンの香り成分であるシンナムアルデヒドには、大量に摂取すると子宮を収縮し、子宮出血や流産を起こす可能性が高くなると言われていますが、医学的なデータは存在していません。

しかし、国立健康・栄養研究所の「健康食品」の素材情報データベースには、シナモンについて、

妊娠中・授乳中における医療目的での大量使用に関する安全性については、十分なデータがないため使用を避ける。ただし、香辛料として使用されている量の摂取はおそらく安全である」

と述べられています。

また、シナモン特有の甘い香りの成分であるクマリンも、大量に摂取することで肝臓機能が低下するといわれています。

これについてはいくつかの研究も発表されていますが、いづれも治療目的などで薬剤やサプリメントとして大量摂取した場合ですので、こちらも少量であれば問題はないでしょう。

食べる時の注意点は?

摂取する量に注意!

シナモンの1日あたりの使用量は定められていませんが、ドイツの研究では、体重1㎏あたり0.1㎎のシナモンの量であれば問題ないと発表されています。

つまり、50㎏の人なら50㎎であれば問題ないということです。

普段の食生活でそんなに大量のシナモンを摂取することはまず無いでしょう。

しかし、サプリメントとして毎日摂取し続けた場合は、許容量を超えてしまう可能性があるため、妊娠中はシナモンの成分を含むサプリメントの摂取は控えましょう。

シナモンアレルギーに注意!

シナモンアレルギーはあまり聞いたことがない方も多いと思いますが、じつは、シナモンにはアレルギー反応を引き起こすことがあります。

食べたあとに、口の中がかゆくなったり、じんましんが出るなど、体調に変化が現れた場合はかかりつけの医療機関を受診しましょう。

シナモンの持つうれしい効果

お腹の不調を改善してくれる

シナモンには、吐き気や下痢、ガス溜まりを改善するはたらきがあります。

さらに殺菌作用を持っているため、食あたりを予防する効果も期待できます。

リラックス効

シナモンには神経を落ち着かせる鎮静作用があるうえ、いら立ちや不安な気持ちを落ち着かせ、リラックスさせる効果があります。

冷えを改善する

シナモンには血管拡張作用があるため、身体の内側から温め、冷えを改善する効果があります。

どのように摂取するのがよい?

妊娠中にシナモンを摂取する場合は、スパイスとして香り付け程度に少量を使用することを心掛けましょう。

シナモンには血流をよくするはたらきや、リラックス効果があるため、ホットミルクに少量入れて飲むとなど、ホッと一息つきたい時などには最適です。

また、甘いものが食べたくなった時などに、少量の砂糖と混ぜてトーストに振りかけたシナモントーストも甘い物の食べ過ぎ防止に最適です。

少量のスパイスで変化を楽しもう!シナモンのまとめ

いかがでしたか?妊娠中には控えた方がよいといわれているシナモンですが、スパイスとして使用するには問題ないことがわかりましたね。

妊娠中は普段気にせず食べている食材も、本当に食べてよいのか不安になりますよね。

シナモンなどのスパイスは、普段の食事や食材に少量加えて変化を楽しむことができますが、少量でもやっぱり不安、という方はもちろん摂取を控えても問題はありません。

妊娠中はストレスを溜めないことが重要です。

妊婦さんの食べるものは、ダイレクトにお腹の赤ちゃんの栄養になります。

バランスのよい食事を心がけ、さまざまな食材をまんべんなく食べるようにしましょう。