離乳食の初期はどんなメニューにするといい?【保健師が解説】

もくじ

赤ちゃんが生後5ヶ月を過ぎる頃になると、そろそろ離乳食を開始する時期です。

しかし、具体的に何をどう作ればよいのか、どう進めていけばよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。

そんな方のために、離乳食初期のご飯の与え方や進め方、与えていい食材や、まだ与えない方がよい食材についてご説明します。

また、離乳食初期に気をつけることや、調理のコツ、初期におすすめのレシピなども併せてご紹介します。

離乳食を始める時期

離乳食を開始する時期や、離乳食を与えるタイミングや回数についてご説明します。

離乳食を開始する時期

  • 首がすわり、支えてあげるとおすわりができる
  • 大人が食事をしていると目で追う
  • よだれが増える
  • スプーンなどを口に入れても舌で押し出すことが少なくなる

以上のような様子が見られ始めたら、赤ちゃんが食べ物に興味を持ってきたサインなので、離乳食を開始する目安になります。

一般的に生後5か月以降であればいつでも離乳食を開始できますが、早ければよいわけではないので、赤ちゃんの様子に応じて開始時期を決めるようにしましょう。

また、離乳食の進み方には個人差があるので、月齢や体重にこだわらず赤ちゃんのペースで進めていきましょう。

離乳食を与えるタイミングや回数

離乳食開始1か月頃まで

授乳の前、赤ちゃんがお腹のすいている時に離乳食をあげます。

できれば午前中、赤ちゃんの機嫌の良い時を選ぶと良いでしょう。

また、初めて与える食材がある時は、万が一アレルギー症状が出た時のことを考えて、かかりつけ医の診療時間内にした方が安心です。

離乳食開始1か月以降

離乳食開始後1か月が過ぎると、赤ちゃんも徐々に離乳食に慣れてきて、食べる量が増えてきます。

1回で10さじ程度上手に飲む込めるようになったら、2回食を始めましょう。

午前中に1回、お昼頃~遅くても夕方までに1回、授乳前に離乳食をあげます。

できるだけ同じ時間帯にあげるようにした方が望ましいですが、少しぐらいずれても大丈夫です。

その日の赤ちゃんのご機嫌や体調などで、臨機応変に対応しましょう。

ミルクや母乳の量の調整は?

離乳食開始後は、ミルクや母乳の量を調整した方がよいのか疑問に思う方もいるかもしれません。

しかし、離乳食初期は食べることに慣れる時期で、初期の終わり頃でも全体の約10~20%程度しか食事から栄養をとれません。

このように、離乳食初期の栄養補給のメインはミルクや母乳なので、量は調整せずに、欲しがるだけ与えて大丈夫です。

離乳食を食べる量が徐々に増えてくれば、自然と母乳やミルクの量が減ってくるため、意識的に量を調整する必要はありません。

食べさせ方

赤ちゃんに離乳食を食べさせる時の姿勢や心構え、食べさせ方や注意点についてご説明します。

離乳食を与える時の姿勢

離乳食初期の頃は、まだ赤ちゃんは上手に座ることができないため、抱っこして与えたほうが良いでしょう。

赤ちゃんの上体を少し起こして抱っこしてあげると、食べやすくなります。

しっかりひとり座りができるようになれば、ベビーチェアに座らせても大丈夫です。

離乳食を与える時の心構え

赤ちゃんが離乳食を食べてくれるか不安に感じるママも多いでしょう。

しかし、ママの緊張が赤ちゃんに伝わって、最初のひとさじがうまくいかないこともあります。

作ったものを食べてくれないとショックを受けるかもしれませんが、無理強いせず、ゆったり構えましょう。

赤ちゃんの目を見ながら優しい言葉をかけて、笑顔で食べさせてあげてくださいね。

注意点①食べ物は舌の真ん中に乗せる

離乳食初期の頃は、赤ちゃんの舌は前後にしか動かせないため、舌の前方に食べ物を乗せると舌で押し出してしまうことがあります。

食べ物は舌の真ん中辺りに乗せ、赤ちゃんが口を閉じない時は下顎を優しく押し、口を閉じるのを手伝ってあげましょう。

注意点②水平にスプーンを引き抜く

離乳食を口の中に入れ口を閉じたら、水平にスプーンを引き抜きます。

食べ物を上唇や上顎の辺りに押し付けると、赤ちゃんが口の中に食べ物を取り込む練習にならないので気をつけましょう。

注意点③スプーンを口の奥まで入れない

赤ちゃんが食べ物を上手に飲む込めなくても、スプーンを口の奥まで入れないようにしましょう。

赤ちゃんが食べ物を取り込む練習の妨げになります。

注意点④初めからたくさん与えない

離乳食初期の頃は、まだ胃腸や内臓の機能が未発達なので、一度にたくさん食べると消化器系に負担をかけてしまいます。

1さじずつ慎重に与え、その1さじが上手に飲み込めたらまた1さじ増やすというように、ゆっくり進めます。

赤ちゃんのうんちの状態や、お腹の張り、機嫌などを常に観察し、徐々に食べることに慣らしていきましょう。

調理のコツ

離乳食初期は食べ物をどんな硬さにすればいいのか、温度や味付けなど、調理の時に気を付ける点や調理のコツについてもご説明します。

すりつぶした10倍粥からスタート

離乳食は、10倍粥をなめらかなポタージュ状にすりつぶしたものを1さじ与えることから始まります。

粒が残っていると赤ちゃんがびっくりして舌で押し出してしまうこともあるので、初めのうちは粒がなくなるまでおかゆをしっかりすりつぶすようにしましょう。

トロトロのおかゆが上手に飲み込めるようになったら、プレーンヨーグルトのような状態まで水分を減らし、つぶし方も荒くしていきます。

離乳食開始1か月頃になると、赤ちゃんも慣れてくるため、おかゆをすりつぶさなくても大丈夫になります。

おかゆに慣れたら野菜やタンパク質をスタート

おかゆに慣れてきたら、野菜などのビタミン類を加えていきましょう。

もし赤ちゃんの体に変化が表れた時に、どの食材が原因なのかすぐに突き止めるためにも、単品で1種類ずつ与えていきます。

野菜を軟らかくゆでてすりつぶした後に、お湯やだし汁、野菜スープ等でゆるめます。

裏ごしをしてとろみをつけると、滑らかになるので飲む込みやすくなります。

野菜に慣れたらタンパク質をスタート

離乳食開始後2週間~1か月頃になると、タンパク質を加えていきます。

タンパク質は消化器系に負担をかけるため、より負担の少ない植物性タンパク質から始めましょう。

しっかり火を通してから、すりつぶしてペースト状にします。

特に魚はパサパサしていて食べにくいため、裏ごしをしてしっかりとろみをつけます。

離乳食は味付け不要

離乳食初期は素材の味を楽しむ時期なので、味付けは不要です。

味付けをしなくても、野菜でとったスープやだし汁を利用すると、風味付けができます。

だし汁は離乳食期に良く使うので、多めに作って冷凍しておくと便利です。

調理のコツ

離乳食初期は一度に食べる量が少ないので、一回ずつ調理していると手間がかかって大変ですよね。

そんな時に便利なのが、フリージングです。

まとめて作ってフリージングしておけば、調理がスピードアップして負担も軽減されます。

週に1日はフリージングの日を作ると良いでしょう。

フリージングのコツと注意点

  • よく冷ましてから冷凍する
  • 空気に触れないようにする
  • 冷凍したものは1週間を目安に使い切る
  • フリーザーパックや小分けパックを上手に活用する

解凍する際の注意点

調理済みのものであっても、赤ちゃんに食べさせる時には必ず加熱をして解凍しましょう。

自然解凍は雑菌が繁殖する原因にもなるため避けましょう。

お湯で解凍するだけでなく、耐熱容器を使って電子レンジで解凍するのも便利です。

離乳食初期は量が少ないため、電子レンジで解凍する時は時間を短めにセットして、様子を見ながら再加熱をするようにしましょう。

調理のテクニック

離乳食初期は食材を滑らかにする必要がありますが、毎回すりつぶして裏ごしをしてとろみをつけるのは大変ですよね。

ゆでてすりつぶさなくても、食材を冷凍してからすりおろすと楽に調理できることがあります。

麩や高野豆腐などの乾物

良質な植物性タンパク源の高野豆腐や麩は、乾燥したまますりおろして、粉状になったものをそのまま柔らかく煮ます。

そうすると、離乳食初期にぴったりのとろりとした口当たりになります。

鶏ささみ

鶏ささみの筋を取り、そのままラップにくるんで冷凍します。

凍ったまま食べる前に必要量をすりおろし、だし汁やおかゆに混ぜて煮込みます。

青菜類

ほうれん草などの青菜類は、離乳食初期には葉先だけを使います。

お湯でゆでて水気をよくしぼり、ラップでくるんで冷凍し、凍ったまま必要量だけすりおろして使います。

離乳食初期のおすすめレシピ

離乳食初期におすすめのレシピ10選をご紹介します。

おすすめレシピ①10倍粥

材料

  • 米1/2カップ
  • 水5カップ

作り方

  1. お米を洗って水気をきり、水を注いで20~30分待ち、十分に吸水させる
  2. 強火にかけて沸騰したら、木べらで鍋底を混ぜて米粒をはがす
  3. 火を弱め、少し鍋の蓋をずらして吹きこぼれないようにしながら約50分程度炊く
  4. 火を止め、鍋の蓋をして10分程度蒸らす

10倍粥を簡単に炊く

  1. 耐熱容器に洗った米と7~8倍の水を入れ、1時間ほど置く
  2. 一緒に炊飯器に入れて炊く

10倍粥をご飯から作る

ご飯を使っておかゆを作る時は、10倍粥を作る時の水の量より1割程度減らし、15~20分ほど煮て、5~6分蒸らします。

おすすめレシピ②和風だし

材料

  • 昆布1枚
  • かつお節20g
  • 水3~4カップ

作り方

  1. 鍋に水、昆布を入れて30分程度置く
  2. 中火にかけて沸騰したら、昆布を取り出す
  3. かつお節を入れてひと混ぜして、1~2分煮たら火を止める
  4. かつお節が沈んだら、茶こしなどでこす

おすすめレシピ③野菜のマッシュ

材料

  • かぼちゃ約50g
  • じゃがいも約50g
  • さつまいも約50g
  • にんじん約50g

作り方

  1. 野菜の皮をむいて、薄くいちょう切りか5㎜角くらいの大きさに切る
  2. 柔らかくなるまでゆで、ざるにあげて水気を切ったらすり鉢で滑らかになるまですりつぶす
  3. バットにラップを敷き、その上に1回分ずつ小分けする
  4. 上からもう1枚ラップをかけ、冷凍庫で凍らせる
  5. 凍ったら、タッパーやジップロックなどに移して保存する

ポイント

まだ少量しか食べない初期に役立つストックアイデアです。

野菜のマッシュを多めに作っておけば、解凍しておかゆやスープなどに入れたり大活躍します。

おすすめレシピ④青菜のスープ煮

材料

  • ゆでた青菜大さじ1/2
  • 麩10g
  • だし汁大さじ3
  • 片栗粉少々

作り方

  1. 青菜はゆでて葉先だけを裏ごしするか、ゆでて冷凍しておいたものすりおろし、小鍋に入れる
  2. 麩をすりおろし、青菜と一緒にだし汁に入れて煮込む
  3. 片栗粉に倍量の水を入れて溶き、食べやすい固さになるまでとろみをつける

ポイント

麩はふんわりとのどごしを良くしてくれるので、舌触りがザラザラしやすい青菜と相性抜群です。

おすすめレシピ⑤かぼちゃのクリーム煮

材料

  • かぼちゃ20g
  • 絹ごし豆腐小さじ1
  • ミルク少々

作り方

  1. かぼちゃは皮と種を取り除き、柔らかくゆでる
  2. 裏ごししてつぶし、豆腐とミルクを混ぜる

ポイント

かぼちゃはパサパサしやすいので、豆腐やミルクとあえると食べやすくなります。

おすすめレシピ⑥にんじんとりんごのすりおろし

材料

  • にんじん10g
  • りんご10g

作り方

  1. にんじんをゆでてすりおろすか、すりつぶして裏ごしする
  2. りんごは皮をむいてすりおろし、にんじんとあえる

ポイント

にんじんの自然な甘さを引き立てるレシピです。

また、果物は火を通さなくても大丈夫です。

おすすめレシピ⑦かぶのとろとろ煮

材料

  • かぶ10g
  • だし汁大さじ4

作り方

  1. かぶは皮をむいて薄く切り、だし汁で柔らかく煮る
  2. 裏ごしするか、すりつぶして煮汁を少し加えて食べやすくする(片栗粉でとろみをつけてもよい)

ポイント

かぶはすぐに煮て柔らかくなるため、離乳食初期には重宝します。

おすすめレシピ⑧白身魚のミルク煮

材料

  • 白身魚10g
  • ミルク大さじ1

作り方

  1. 白身魚をさっとゆでて、皮と骨を取り除く
  2. すりつぶしてミルクで煮る

ポイント

白身魚をミルク煮にすると、魚のパサパサ感を解消できます。

おすすめレシピ⑨つぶししらす干し

材料

  • しらす干し5g
  • だし汁大さじ1/2

作り方

  1. しらすは熱湯にくぐらせ塩分を抜き、殺菌する
  2. すり鉢でしらすをすりつぶして、だし汁を加えて食べやすい固さにのばす

ポイント

しらすには塩分が含まれているので、離乳食で使う時には塩抜きをしましょう。

おすすめレシピ⑩とろとろ豆腐

材料

  • 豆腐15g
  • だし汁大さじ2
  • 片栗粉少々

作り方

  1. 豆腐をすりつぶす
  2. だし汁を加えて弱火で煮て、片栗粉でとろみをつける

ポイント

豆腐を煮てすりつぶせば冷凍可能なので、多めに作ってストックしておくと良いでしょう。

使ってよい食材とまだ早い食材

離乳食初期に使ってよい食材と、まだ早い食材をまとめます。

離乳食初期に使ってよい食材

甘みのある野菜

  • にんじん
  • かぼちゃ
  • 玉ねぎ
  • さつまいも
  • とうもろこし

甘みのある野菜は、赤ちゃんが好んで食べてくれることが多いです。

クセの少ない野菜

  • じゃがいも
  • 大根
  • かぶ

クセの少ない野菜は、赤ちゃんも食べやすく、他の野菜とも組み合わせやすいです。

葉物野菜

  • ほうれん草
  • キャベツ
  • 小松菜

離乳食初期は、葉物野菜の葉先部分のみを使います。

加熱すると色が鮮やかになるため、いろどりを良くする役割も果たしてくれます。

離乳食初期にはまだ早い食材

ハチミツ

乳児ボツリヌス症予防のため、満1歳までは避けてください。

繊維の多い野菜

  • 葉物野菜の茎の部分
  • カブの葉
  • キノコ類

葉物野菜の茎の部分やキノコ類は、繊維質が多いため初期には向きません。

よくゆでて細かくみじん切りにすれば、中期以降に用いることができます。

苦みや臭みのある野菜

  • 茄子
  • チンゲン菜
  • ピーマンやパプリカ
  • モヤシ
  • ネギやニラ

じっくり加熱をすれば苦みや臭みが抑えられるので、ネギやニラ以外は中期以降なら用いることができます。

ネギやニラは独特の臭みや苦みが強いため、後期以降に用いるようにしましょう。

辛みや刺激が強いもの

  • しょうが
  • にんにく

刺激が強いため、離乳食では用いません。

あえて使うなら完了期以降で、風味付け程度にしましょう。

まとめ

離乳食初期はまだ食べ物に慣れる時期なので、食べムラもあり、その日の気分で好きな食材が変わることも多いです。

赤ちゃんが食べてくれなくても、次の日になると食べてくれることもあるので、深刻に考え過ぎないようにしましょう。

離乳食の食べる量や進み方には個人差が大きいため、赤ちゃんのペースでゆっくり進めてください。