子どもの急な発熱‼市販薬で様子見る?受診する?【薬剤師が解説】

子供が体調を崩すときは、なぜか「休日orかかりつけの病院が休診の日」ですよね。

子育てをしていると、しばしば起こる不思議な現象です。

我が家の子供たちも、この不思議現象が何度か起こっています。

明日休みだし、どこ行こうか?と話しながら、子供を抱っこするとん?子どもの身体が熱い気がする…熱を測ると39.5℃。

慌て解熱剤を飲ませて、休日に開いてる病院を探します。

次の日、受診すると

「インフルエンザです。A型ですね。」

なんてことも1度や2度ではありません。

このように、高熱などの症状で、明らかに病院を受診しないといけない場合もありますが「元気に走り回っているけれど、少し微熱がある。咳や鼻水も少し出ている」という場合、病院を受診するかどうか迷うところですね。

自宅に予備薬があれば心強いのですが、「今日に限って予備薬がない!!」ということもあるかもしれません。

そのような時は、ドラックストアで販売されている「子供用の風邪薬」を用意しておくと安心ですよね。

そこで、今回は市販薬を使う時のポイントを紹介したいと思います。

子供が風邪をひいた場合、市販薬を飲んでも大丈夫?

症状が軽い場合や受診するほどではないと判断できる場合は、市販薬を使用して様子を見ても大丈夫です。

「自分の判断で、薬を飲ませて副作用などが出ないか心配」
「市販薬って本当に効くの?」
というママもいると思います。

市販薬は月齢によって服用する量が決まっていて、対象月齢で最も小さい子供(体重の軽い子供)が服用しても安全な量に設定されているので、副作用が出る可能性は低いです。

副作用が出にくいということは、効果がマイルドであるということですので、用量を守って服用すれば、安全な薬といえるでしょう。

市販薬の選び方

「今日は病院に行けない。明日の朝までしのぎたい」という時の市販薬の選び方や使用する際の注意点、常備薬の用意についてなどを紹介します。

病院を受診すると症状に合わせて、熱、鼻水などの薬が体重に合わせて必要な量が処方されますが、市販薬はまんべんなく風邪症状に対応するため、色々な種類の薬が含まれています。

今の症状を和らげてあげたい場合は、なるべく症状に合わせた薬を選びましょう。

例えば、熱のみの症状でしたら、解熱成分のみのものを。

鼻水や咳の症状が出ていれば、その症状に合った成分を含む薬を。

必要ない成分はなるべく服用させないように心がけましょう。

常備薬として用意しておきたい場合は、複数の成分がまんべんなく含まれているものを選ぶと、さまざまな症状に対応できるので便利ですが、やはり必要のない成分まで服用することにもなるので、鼻水、熱など症状に特化したものを複数用意することをオススメします。

市販薬に含まれる主な成分

1、アセトアミノフェン

解熱鎮痛作用を持つ成分です。

発熱、頭痛、のどの痛みなど、熱や痛みを鎮める作用があります。

医師からも処方される成分で、子供から大人まで幅広く使用されています。

2、dl-メチルエフェドリン

鎮咳作用を持つ成分です。

気管支を拡張させ、咳を鎮めます。

3、デキスロトロメトルファン

鎮咳作用を持つ成分です。

咳嗽中枢に作用して、咳嗽反射閾値を上昇させ、咳を鎮めます。

4、チペピジンヒベンズ酸塩

鎮咳作用を持つ成分です。

咳中枢に作用し、咳を鎮めます。

5、グアイフェネシン

鎮咳作用、去痰作用を持つ成分です。

気管支に作用して咳を鎮め、軌道分泌液を増加させ痰を喉から出しやすくします。

6、ジフェンヒドラミン

抗ヒスタミン作用をもつ成分です。

鼻水などの症状を緩和します。

副作用として眠気が出やすい成分ですので、ふらつきなど気を付けましょう。

7、クロルフェニラミンマレイン酸塩

抗ヒスタミン作用をもつ成分です。

くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を緩和します。

副作用として眠気が出やすい成分ですので、ふらつきなど気を付けましょう。

販売店には薬剤師や登録販売者という資格をもった専門のスタッフがいますので、迷った場合は相談してください。

市販薬を使用するときの注意点

薬

1、注意する成分

咳止めを目的としたコデインリン酸塩、ジヒドロコデインリン酸塩という成分が含まれている市販薬があります。

子どもに重篤な呼吸器障害の副作用が出ていることから、厚生労働省が注意喚起を促していて、慎重に使用するようにとしています。

日本小児科学会からは使用を制限すべきであるという意見書が厚生労働省に提出されており、医療現場においては12歳未満の小児に限らず、学童以下に対して使用されないよう、学会として周知を徹底していくとの見解が示されています。

ちなみに、アメリカやヨーロッパでは12歳未満の小児には使用禁忌(絶対に使用してはいけない)とされていますので、市販薬にコデインリン酸塩やジヒドロコデインリン酸塩が含まれているものは避けたほうが無難です。

2、複数の市販薬を同時に服用

市販薬は咳、鼻水などさまざまな症状に対応するために、複数の成分が含まれていることが多いです。

2種類以上の市販薬を服用する場合は、同一成分や同効成分を服用する可能性があり、作用が強く出たり副作用が出やすくなったりすることがありますので、販売店の薬剤師や登録販売者に相談してください。

販売店での相談が難しい時は、かかりつけの調剤薬局でも確認してもらえますので、気軽に行ってみてください。

医師に相談するべき症状

  1. 高熱が出ている場合
  2. 吐き気、嘔吐が止まらない
  3. 下痢がひどい
  4. 2歳未満の乳幼児

という場合は、病院を受診されたほうが良いです。

高熱が出ている場合

インフルエンザウイルスに感染している場合や抗生剤が必要な場合があります。

インフルエンザや抗生剤の内服薬は、医師の診断が重要なため市販薬として販売されていません。

またインフルエンザの場合、ロキソプロフェンナトリウムという成分が含まれた市販薬を服用すると、ごくまれにインフルエンザ脳症になることがあると言われています。

データが少ないため因果関係は証明されていませんが、高熱が出た場合は念のため受診しましょう。

吐き気や嘔吐、水下痢をしている場合

何らかのウイルスに感染している可能性が高いです。

症状が重く水分が十分に摂取できない場合は、脱水になることもありますので、早めに症状を抑える必要があります。

経口補水液などの水分をこまめに取るようにし、十分に摂取できないようであれば、早めに受診しましょう。

2歳未満の乳幼児の場合

状態が変化しやすいですので、基本的には医師の診療を優先しましょう。

やむを得ない場合のみ市販薬を使用し、なるべく早めに受診してください。

まとめ

小児に使われる市販薬は、基本的に副作用やアレルギー反応が出にくい量、成分で構成されていて、マイルドな効果であることが多いです。

市販薬を選ぶときにわからないことや迷ってしまうこと、心配なことがあったときは、遠慮なく質問しましょう。

販売店の薬剤師や登録販売者はすべての市販薬の相談について説明義務がありますので、必ず答えてくれるはずです。

日頃から子供の体調と向き合っているママやパパは、市販の薬で様子を見ても大丈夫か、すぐに病院を受診したほうが良いか判断できると思います。

市販薬で様子を見ても大丈夫と判断できる場合は、今回紹介したポイントを参考にしていただければ幸いです。

(参考文献:厚生労働省HP)