頻回授乳とは?回数や間隔、月齢別の頻回授乳を助産師が解説します!

「赤ちゃんが生まれたけど、頻回授乳ってどうしたらいいかわからない」と悩んでいませんか?
頻回授乳と言われても、1日に行う回数や時間など頻回という言葉ではイメージするのが難しいですよね。

頻回授乳とは1日に8回以上の授乳を行うことですが、赤ちゃんの成長によって授乳の回数や時間が変化します。
今回は8年目の現役助産師が頻回授乳について、必要な理由、実際の回数や間隔、月齢別の頻回授乳を詳しく解説していきます。

この記事を読むことで頻回授乳を実践できるようになりますよ。
また、頻回授乳で母乳が出ない時の対処方法も併せてご紹介するので参考にしてくださいね。

0ヶ月男の子授乳

授乳方法(授乳の仕方)

2018年4月3日

頻回授乳とは?

ここでは頻回授乳とは何か、頻回授乳が必要な理由について解説していきます。

頻回授乳の回数と間隔

頻回授乳とはお母さんが赤ちゃんに1日に8回以上の授乳を行うことです。
最後の授乳から3時間以上の間隔にならないように授乳を行なっていきます。

特に生後2週間未満の赤ちゃんは一度に母乳を飲む量が少ないため、最後の授乳から30分後、1時間後など、赤ちゃんが起きたらその都度授乳をしていくことになります。

そのため1日の授乳回数が10回以上になる場合もあるのです。

お母さんと赤ちゃんに頻回授乳が必要な3つの理由

  • 「お母さんの母乳量を増やすこと
  • お母さんの身体を回復させること
  • 赤ちゃんが一度に飲む母乳の量が少ないこと

が頻回授乳に必要な3つの理由です。
それでは詳しくみていきましょう。

お母さんの母乳の分泌量を増やすため

母乳の分泌量を増やすためには、オキシトシンとプロラクチンという2種類のホルモンの働きが必要です。

頻回授乳をすることで、オキシトシンとプロラクチンが母乳の分泌に必要な量が保たれるます。

母乳をおっぱいから出すために必要なオキシトシン

オキシトシンは授乳開始後1分以内にお母さんのオキシトシンが増加し、授乳をやめると6分以内に減少していくという授乳によって増加するホルモンです。

授乳でオキシトシンが増加すると、母乳を押し出す射乳反射が起こって母乳が出るようになります。

母乳をつくるために必要なプロラクチン

プロラクチンはお産が終了して2時間後に最も分泌量が多くなりますが、その後減少していきます。

赤ちゃんに授乳をして乳頭を刺激されることで、プロラクチンの分泌量が増えます。

母乳をつくり出すために必要なプロラクチンの量は24時間で8回の授乳をすることで確保されます。

またプロラクチンは夜間に多く分泌されるため、夜間の授乳も大切です。

お母さんの産後の身体を回復させるため

授乳をするとオキシトシンというホルモンが分泌されますが、オキシトシンは母乳を押し出す役割だけではなくお母さんの子宮を収縮させる働きもあります。

子宮は筋肉でできており、分娩が終了すると妊娠前の大きさに戻るために収縮していきます。

頻回授乳を行なってオキシトシンが分泌されることで、子宮の収縮もスムーズになりお母さんの産後の身体を回復させていきます。

また子宮が収縮することで、産後の出血を予防する効果もあります。

赤ちゃんが一度の母乳を飲む量が少ないため

生まれたばかりの赤ちゃんは一度に母乳を飲む量が少ないです。
赤ちゃんの胃の容量が小さく、生まれて1週間未満の赤ちゃんの胃の容量は30〜50mlなのです。

頻回授乳をすることで、赤ちゃんに必要な母乳量を確保していきます。

赤ちゃんの成長に伴い胃の容量も大きくなり、生後1か月頃には胃の容量は約100mlになり、一度に飲む量もだんだんと増えていきます。

頻回授乳の実際は?授乳方法やコツも教えます!

頻回授乳の基本的な回数や必要な理由がわかっても、実際にやってみるとなると難しく感じますよね。

ここでは頻回授乳の回数や間隔、実際の授乳方法について解説していきます。

頻回授乳の回数、間隔

頻回授乳の回数は1日8回以上で、母乳育児だけで赤ちゃんを育てていきたいお母さんは1日10回以上の授乳が必要になります。

赤ちゃんが母乳を飲みたい時にあげるのが基本的な授乳のスタンスなので、1日の回数が12回くらいになることもあります。

授乳の間隔は3時間以上にならないようにすると良いです。

赤ちゃんにはそれぞれの哺乳のリズムがあるので、毎回3時間毎に母乳を欲しがるわけではありません。

授乳の間隔が30分のこともあれば、1時間のこともあります。

赤ちゃんが母乳を欲しがるタイミングに合わせて、その都度授乳をするようにしましょう。

授乳 母乳

授乳リズムが一定にならない時の対処方法

2018年4月17日

実際の授乳方法と授乳が上手くできるコツ

ここでは実際の授乳の方法と赤ちゃんが母乳を上手く飲めているサインやお母さんの授乳の姿勢について解説していきます。

授乳の方法とコツを知っておくと、お母さんと赤ちゃんに無理なく授乳ができるようになりますよ。

授乳の準備をする

授乳の時間になったら、まず赤ちゃんのおむつを確認しましょう。
おむつが汚れていたら新しいおむつに交換します。

おむつが汚れている状態で授乳をしても、赤ちゃんが不快になってしまい途中で母乳を飲むことをやめてしまいます。

0歳男の子おむつ

赤ちゃんのおむつはいつまでするのが普通?時期やタイミングは?【正看護師が解説】

2018年4月3日

赤ちゃんのおむつの替え方とおむつ替えの悩み解消法

2017年12月19日

おむつ交換が終わったら、おっぱいの準備をします。

おっぱいが張っていて、乳輪も張っている場合はマッサージをして乳輪を柔らかくすることで赤ちゃんが母乳を飲みやすくなりますよ。

また乳輪や乳頭を清浄綿で拭く必要はありません。

赤ちゃんはお母さんや母乳のにおいを探しておっぱいに吸い付くようになるためです。

授乳を始める

授乳クッションやバスタオルなどを使ってお母さんと赤ちゃんに無理のない姿勢を整えます。

授乳の時にお母さんが前傾姿勢になったり、赤ちゃんがぶら下がっている姿勢になったりしないように授乳クッションやバスタオルを活用してください。

授乳は以下の3つのポイントを押さえて行いましょう。

  • 赤ちゃんに乳輪までくわえさせる
  • 赤ちゃんのあごがおっぱいにくっついている
  • 赤ちゃんがあごを動かしてゴクゴクと音を立てて飲んでいる

こんな時は注意!赤ちゃんが飲めていないサイン

授乳中赤ちゃんが乳頭のみを加えていたり、赤ちゃんの頬にえくぼができていたり、チュパチュパと音を立てていたりする時は母乳をしっかり飲めていません。

お母さんの乳頭には痛みが出ているはずです。

このような飲み方を続けると乳頭に傷ができてしまい、授乳をするのが大変になってしまいます。

赤ちゃんが上手く飲めていないサインがあれば、一旦おっぱいをはずして、赤ちゃんが大きな口を開けたタイミングで再びくわえさせましょう。

授乳 母乳

授乳中に乳首が痒い時の対処方法

2019年1月27日

月齢別の頻回授乳

頻回授乳は赤ちゃんの月齢で回数が変化するので、ここでは月齢別の頻回授乳について解説していきます。

生後1か月未満

生後1か月未満の赤ちゃんは、泣いたら授乳することが基本になるので1日に授乳回数は8〜12回になります。

この時期に頻回授乳をすることで母乳の分泌量は増えていくので、昼夜問わず授乳の間隔が3時間以上にならないようにしましょう。

生後1か月

赤ちゃんが生後1か月になると、お母さんとの授乳のペースをつかんできます。

赤ちゃんが一度に飲む母乳量は増えますが、生後1か月未満と同様に泣いて起きたら授乳をします。

1日の授乳回数は8〜12回くらいです。

生後1か月までは授乳の間隔が30分おきや1時間のことが多くありますが、赤ちゃんが母乳を欲しがれば飲ませて大丈夫です。

1ヶ月女の子

生後1ヶ月の赤ちゃんの成長や生活リズムをご紹介【看護師が解説】

2018年4月22日

赤ちゃんの1ヶ月検診って何?どんな準備をしておくといいの?【看護師が解説】

2018年3月30日

生後1ヶ月の赤ちゃんの成長と発達、生活の様子

2017年12月31日

生後2か月

生後2か月の赤ちゃんはまとまった睡眠をとるようになるので、授乳の間隔は3時間くらいになり、1日の授乳回数は8回くらいになります。

しかし赤ちゃんはまだ一度に多くの母乳を飲むことができないため、1日の授乳回数が10回くらいになることも。

生後1か月の時と同じ授乳回数でも心配する必要はありません。

2ヶ月男の子

生後2ヶ月赤ちゃんの成長や生活リズムづくり【看護師が解説】

2018年12月22日
2ヶ月男の子

生後2ヶ月の赤ちゃんの成長と発達、生活の様子

2018年4月4日

生後3か月

生後3か月になると赤ちゃんは母乳をたくさん飲むようになります。
そのため授乳間隔も3〜4時間くらいになり、1日の授乳回数は6〜8回くらいになります。

また赤ちゃんによって母乳の飲み方に特徴があり、少しずつ飲みその分回数が増える場合もあります。

3ヶ月男の子だっこ

生後3ヶ月の赤ちゃんの成長の様子や過ごし方・遊び方・タイムスケジュール【看護師が解説】

2019年3月19日

赤ちゃんの体重増加に問題がなければ、1日10回くらいの授乳でも問題はありません。

頻回授乳で母乳が出ないときの対処方法

頻回授乳で母乳が出ないとお母さんは不安になりますよね。
ここでは3つの対処方法を解説するのでぜひ参考にしてください。

水分摂取を多めにする

お母さんの身体では1日に約700mlの母乳が分泌されるので、水分が不足になりやすいです。
お母さんの身体の水分が不足すると母乳は十分につくられません。

授乳中の水分摂取量は1日に2〜3リットルが目安になるので、食事や水分補給で意識して摂取すると良いですよ。

お母さんの体調を回復させる

頻回授乳で母乳が出ない時は、お産の時の出血量が多く貧血になっていることが原因の場合があります。

産後に貧血があるお母さんは、まず貧血が回復するのを待ちましょう。
母乳は血液でつくられているので、貧血が改善されれば母乳の分泌量は増えてきます。

また母乳が出ないことはお母さんのストレスも関わっています。
産後のお母さんの気持ちはとてもデリケート。

夜間の授乳で睡眠不足になってストレスを感じたり、周囲の人から母乳が出ないことを言われることもストレスになります。

お母さんがリラックスして授乳できる環境づくりも大切ですよ。

赤ちゃんに乳輪までくわえさせて授乳をする

頻回授乳で母乳が出ない時は赤ちゃんのおっぱいの飲み方を確認しましょう。
赤ちゃんがおっぱいを飲んでいる時、乳輪まで深くくわえて飲めているかが大切です。

乳輪が見えていて乳頭だけ吸っている時は赤ちゃんがしっかり吸えていないサインです。赤ちゃんが乳輪までくわえるように、大きな口を開けたら吸わせましょう。

赤ちゃんの飲み方に不安があるお母さんは、母乳育児の相談を行なっている医療施設で助産師にみてもらうと良いですよ。

まとめ

授乳 母乳

今回は頻回授乳について、必要な理由や実際の授乳方法、月齢別の回数や間隔について解説していきました。

生まれたばかりの赤ちゃんは授乳間隔が短く、お母さんも大変だと感じることがあるでしょう。

頻回授乳は母乳の分泌量を増やす方法であるとともに、赤ちゃんとのコミュニケーションをとる機会にもなります。

お母さんと赤ちゃんが何回も授乳を経験することで、ペースをつかめるようになっていきます。
お母さんが授乳に疲れた時は、お父さんや家族を頼って遠慮なく休んで大丈夫。

赤ちゃんや家族と一緒に、無理なく楽しく授乳をしてくださいね。