赤ちゃんが寝ないのはどうして?大人とは睡眠の仕組みが違う【看護師が解説】

1ヶ月女の子

睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠という2つがあります。
レム睡眠とは、身体は休んでいるのに脳は起きている、いわゆる浅い眠りをいいます。

ノンレム睡眠とは、脳も休んでいる状態をいいます。大人は、この2つのパターンを90分周期で繰り返します。
赤ちゃんの場合は、生まれてすぐの時は、40~50分の周期でこれを繰り返し、昼夜の区別なく寝たり起きたりします。

生後3~4ヶ月くらいになると、この周期が50~60分へと伸びて、だんだんと昼間は起きて、夜は寝るというリズムがつくられてきます。

赤ちゃんが起きるのは、このレム睡眠とノンレム睡眠の切り替えの時。深い眠りから浅い眠り(レム睡眠)になった時、そのまま目を覚ましてしまうことがよくあるのです。

そのうえ、1歳半までは50%がレム睡眠。ぐっすり眠るためには、成長過程で、浅い眠りから深い眠りに戻る感覚をつかんでくれるよう、サポートしましょう。

寝かせるための秘訣

赤ちゃんが寝てくれない時に試してみたい秘訣を6つ紹介します。

秘訣その1:安眠できる環境を整えよう

赤ちゃんにとって安眠できる環境とはどのような環境か解説していきます。

1.静かすぎても眠れない

ついつい、起こさないようにと気を遣い、物音を立てないようにしていませんか?

実は、生まれたての時は、静かな環境に慣れていません。不自然なほど静かな環境を作ると、赤ちゃんは、かえって不安で眠れません。

赤ちゃんは、お母さんのお腹の中にいた頃は、お母さんの身体を流れる血液の音を聞いて育ちます。
大きな音に包まれてきた赤ちゃんにとって、いきなり静かな環境に置かれることは、不安でたまりません。

では、どんな音なら、安心して眠ることができるのでしょうか?
お母さんの身体を流れる血液の音は、ホワイトノイズといわれます。

これに近い音が「テレビやラジオの砂嵐」「ドライヤーや掃除機の音」「蛇口を全開にしてシャワーを流した時の音」「耳元でシーっという音を口でだしてあげる」などがあります。

2.光はNG

お母さんのお腹と同じような暗闇が安心をもたらしてくれます。
強い光はもちろんのこと、携帯電話の操作なども、チラチラと光が入り、眠りを妨げます。

3.適度な温度と湿度を保とう

夏は、室温は25度前後がベストです。
冬は室温を20~25度に保ちましょう。湿度は1年を通して50~60%程度が過ごしやすいでしょう。

とはいっても、数字にこだわる必要はありません。一緒にいるお母さん・お父さんが快適であれば、大丈夫です。

4.布団やパジャマは肌触りのよいものを選びましょう

敷布団は硬いもの、掛布団は軽いものがよいでしょう。
パジャマは綿100%がおすすめ。パジャマ直接肌が触れるため、汗をかいたら細目に着替えましょう。

綿100%のパジャマは吸湿性もよく、毎日の洗濯にも耐えることができます。肌触りもなめらかです。
肌に触れるところにタグがついている場合は、不快になりますので、取り外しましょう。

秘訣その2:おやすみ前のボディチェック

お休み前に次のポイントをチェックし、泣く原因を減らしておきましょう。

  1. おむつは汚れていないか:汚れていたら新しいものに取り換えましょう
  2. 皮膚状態:虫刺されやオムツかぶれがあると、かゆくて眠れません。かゆみ止め等を塗って対処しましょう。
  3. 鼻づまり:麺棒でやさしくとってあげましょう。
  4. 汗はかいていないか:もし汗をかいている場合は、新しい洋服に着替えてから寝せましょう。
  5. 授乳時間:おっぱいの時間が近い時は、飲ませてあげてから寝せましょう。飲ませた後は、ゲップを出してから寝せるようにしましょう。
  6. お腹の音:お腹に耳をあてて、ゴロゴロと音がしないか確認しましょう。音がする場合は、便秘になっている可能性があります。お腹を「の」の字にマッサージするとよいでしょう。

秘訣その3:包まれていると安心

子宮の壁にピッタリと包まれていた感覚を再現すると安心します。では、どのようにしたらよいのか?
それは、おくるみでくるんであげること。

赤ちゃんの両腕をまっすぐな状態で巻きます。
この時、呼吸が苦しくならない程度の強さにすることと、足は締め付けないことに注意しましょう。

秘訣その4:ゆられているのが大好き

お母さんのお腹の中にいる時は、羊水でゆらゆら揺れていました。

赤ちゃんにとっては、揺れていない方が不自然なのです。抱っこして揺らす、車に乗せるとその振動で寝る子も多いようです。

この時、注意してほしいのが、ゆさぶられっこ症候群。
これは、赤ちゃんの頭が前後に激しく揺さぶられたり、何かにぶつけたりして起こる脳の損傷です。

頭はしっかりと支えて、静かに揺らしましょう。

秘訣その5:おしゃぶり

赤ちゃんは、お母さんのお腹の中にいた時は、よく指しゃぶりをしています。
何かを吸うと安心できるのです。そこで、おしゃぶりを使うとよいでしょう。

ただし、前歯が生えている場合、おしゃぶりをしていると歯並びが悪くなるので、使う時は、寝る時だけにしましょう。

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2018.03.30

秘訣その6:寝る時間だと教えてあげよう

生後4ヶ月くらいになると、目や耳が発達して、周囲の状況が分かるようになります。
だんだんと昼夜の区別もつくようになってきますので、この頃から早寝早起きのリズムをつくってあげましょう。

寝る少し前から部屋の電気を消し、「そろそろ寝る時間ですよ~」知らせましょう。
赤ちゃんの身体が寝る時間だなと感じると脳が眠くなるホルモンを分泌します。

逆に起こす時は、太陽の光を入れて、「朝ですよ」ということを知らせましょう。
起こす時間、寝る時間は、毎日変わらないことが理想的です。

眠る力を育てよう

赤ちゃんの眠る力は、自分の欲求を上手にコントロールできる力にほかなりません。

生後4ヶ月頃になると欲望や欲求、不安などの感情をつかさどる大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)と様々な気持ちを抑える前頭葉(ぜんとうよう)が発達し始めます。

まずは、大脳辺縁系が急成長し、赤ちゃんの豊かな感情が発達していきます。

一方で、前頭葉はゆるやかに発達していくため、赤ちゃんの気持ちはアンバランスな状態になります。
そこで、前頭葉の代わりに赤ちゃんの感情を抑えてあげましょう。

それには、お母さんお父さんとのスキンシップが大切。スキンシップには気持ちを安定させる効果がありますので、赤ちゃんと触れ合う時間を増やしましょう。

手遊びや抱っこ、添い寝など、赤ちゃんが精神的に落ち着き、お母さん・お父さんが続けられる方法を見つけましょう。

それと同時に、前頭葉を育てます。前頭葉を育てるためには、おしゃべりが一番。
赤ちゃんは、まだ、話ができませんが、「あ~」「う~」と声をあげます。意味は分からなくても、返事をしてあげるとよいでしょう。

この時、目と目を合わせ、笑顔で話しかけることもお忘れなく。

赤ちゃんは、お母さん・お父さんを映し出す鏡

お母さん・お父さんの不安やイライラは、赤ちゃんに全部伝わってしまいます。
逆にいえば、笑っていると、赤ちゃんもニコニコします。完璧な育児はありません。

あまり頑張り過ぎず、たまには息抜きをして、リラックスしましょう。
すると、赤ちゃんもリラックスして、安心して眠れます。